人類は物質的な面で大きく飛躍しました。大自然の仕組みについて多くの発見をしました。山頂を征服し 、海底を探査するようになりました。大陸と大洋を横断するようになりました。物質的な面では非常に 高度なものを成就しました。驚異的な発達ぶりだったと言えましょう。しかし、同じ発達が精神面と霊的 な面に見られないのです。人類は、物質と精神と魂のうちの、物質面だけが異常に成長してしまいました。 他の二つの側面がそれについていってないのです。それが、利己主義という地上でもっとも厄介な罪を生 み出すことになったのです。
〈 シルバーバーチの霊訓 地上人類への最高の福音より 〉
「自己を忘れてひたすらサービス(利他愛の実践)に励む人は、大霊を顕現させています。“サービス”――それは現在の地上世界が最も必要としているものです。それゆえ私たち霊界の者は、地上人にサービスの重要性を訴え、自らサービスの実践に励んできたのです。あらゆる霧と暗闇、懐疑と恐れ、悲しみと争い、苦しみと痛みの背後には、サービスを通しての霊的成長という永遠の目的があることを忘れてはなりません。」
<『シルバーバーチの教え・下』より >
あなた(神)は、その宇宙の背後の無限の精神にあらせられます。あなたの愛が立案し、あなたの叡智が配剤し、あなたの摂理が経綸しているのでございます。かくして、生命現象のあらゆる側面があなたの摂理の支配下にあります。この摂理は可能な限り、ありとあらゆる状況に備えたものであり、一つとして偶発の出来事というものは起きないのでございます。あなたはこの宇宙に、あなたの神性の一部を宿した個的存在を無数に用意なさいました。その神性があればこそ、崇高なるものを発揮することができるのでございます。その神性を宿せばこそ、すべての人間はあなたと、そして他の全ての同胞と霊的につながっていることになるのでございます。民族の別、国家の別、肌の色も階級も教義も越えて、お互いに結ばれているのでございます。あなたの目の前に人類は一つなのです。誰一人として忘れ去られることも見落とされることもございません。誰一人として無視されることも、あなたの愛が届かぬこともございません。孤独な思いに沈むのは、あなた(神)の絶妙な摂理というものが存在し、心がけ一つで誰でもその恩恵にあずかることができることを知らぬからにほかなりません。
< 『シルバーバーチの神への祈りの一部 地上人類への最高の福音』より >
地上世界は表面的な言葉や肩書きやラベルにとらわれ過ぎています。私が重要視するのはサービス(奉仕・利他愛の実践)だけですが、地上では政治や経済や社会を論じる学問が大切にされています。しかし、それらは単なる知識にすぎません。あなた方が人々のための奉仕に励むなら、それが「真の宗教」なのです。
< シルバーバーチの霊訓 地上人類への最高の福音より >
地上人類は叡智と理解力が増すにつれて、大霊の摂理に従って生活を規制していくようになります。摂理に従って生きることの大切さを自覚するようになります。地上界の悲惨さや窮乏、苦難や悲嘆はすべて、大霊の摂理が守られていないところから引き起こされていることを悟るようになるのです。
<シルバーバーチの教え 上より>
イエスには使命がありました。それは、当時の民衆が陥っていた物質中心の生き方の間違いを説き、真理と悟りを求める生活へと立ち戻らせ、霊的法則の存在を教え、自己に内在する永遠の霊的資質についての理解を深めさせることでした。
『シルバーバーチの霊訓 3巻』より P121/7~9