読書会の学習内容と感想

シルバーバーチの霊訓

❏ 読書会の学習内容と感想

5月の学習内容 

スピリチュアリズムの思想体系1「人間観」ー後半

4月に続き、スピリチュアリズムの思想体系1の「人間観」の後半部分(心・意識とは、死後の人間の身体と心)を学びました。スピリチュアリズム普及会作成のビデオで学習をし、その後「心・意識とは」を中心に重要ポイントを確認しました。さらに「学んだ真理を日常生活の中で活用していくには、どのようにすればよいのか?」ということについて、具体的に見ていきました。
人間観 前回(4月)の内容 こちらから ⇨

<人間の心・意識とは>

シルバーバーチは、人間の「心」や「意識」について、驚くような事実を解き明かしてくれました。人間は2つの身体を持っていますが、霊体には“霊の心”が、肉体には “肉の心”があります。私たちの思考の多くの部分が“霊の心”によってなされています。霊の心は人間だけが持っていて、利他的方向を指向します。霊の心から発生するのが“霊的意識”です。一方、肉の心、脳から発生するのが“肉体本能的意識”(本能)で、人間と動物に共通の要素です。肉体本能的意識は、食欲・生存欲・性欲などの欲求により、肉体の維持を目的とした行為を促します。常に「自分自身のため」という利己的方向を指向します。人間は肉体本能的意識については全部自覚することができます。が、霊的意識については、脳を通過した一部しか自覚できません。霊的意識の大半は隠れたような状態になっています。自覚できない大部分の霊的意識を“潜在意識”と言います。シルバーバーチは、地上の人間が自分の心だと思っているものは、脳を通過してもたらされる霊的意識の一部と、脳から生じる肉体本能的意識が合体したものだと述べています。これを“顕在意識”(自覚意識)と言います。

「(あなたは)物的身体を通して知覚した、ごくごく小さな一部分しか意識しておられません。が、本当のあなたは、その身体を通して顕現しているものより、はるかに大きいのです。

『スピリチュアルメッセージ』 P187

シルバーバーチが「物的身体を通して知覚した、ごくごく小さな一部分」と言っているのは、脳を通過して顕在化した霊的意識の一部のことです。「本当のあなたは、身体を通して顕現しているよりも、はるかに大きいのです」というのは、潜在意識の中に隠されている霊的意識のことです。



<潜在意識について>

潜在意識の中には、地上人生で入手したあらゆる知識や情報、行ったすべての行為がしまい込まれています。また前世に関する情報や、睡眠中に入手した情報も蓄えられています。私たちが「忘れてしまった」と思っていたことも、すべて潜在意識の中に保管されています。地上生活の間は、膨大な記憶のほんの一部しか自覚することができません。が、死後肉体がなくなると、霊的意識のすべてが自覚できるようになります。地上人生で行った善行を思い出し、「あのとき人のためになることをしてよかった」と思うようになります。反対に誰にも知られないようにこっそり行った悪事やウソも、全部思い出すようになります。そして自分がずっと「隠したい、忘れてしまいたい」と思ってきたことが、周りの人たちにすベて知られ、恥ずかしさやいたたまれない思いに駆られるようになります。これが「幽界でおこなわれる審判の実情」です。この事実を知れば、誰もが絶望的な気持ちになると思います。しかし地上に生きている人間で、過ちを犯したことのない人はいません。すべての人間が、何かしらの後悔や足りなさを持って生きています。ではその事実を知った私たちは、今後日常生活をどのように過ごしていけばよいのでしょうか?それはこれからの人生を、摂理にそって誠実に生きていくということにつきます。摂理にそった真剣な生き方、日常で積極的に利他愛を実践する生き方をしていくということです。これまでの人生を反省し、人々にひたすら利他愛を尽くしていけば、それが“罪の償い”になっていきます。真理に忠実に生きていこうと新たな決意を持って出発するのです。真理にそって生きようとする決心が本物ならば、そして誠実に歩むならば、思い出したくないことは潜在意識の片隅に封印されます。ひたすら人々の救いと幸せのために誠実に歩んでいけば、死後、後悔の念に苛まれたり、いやな思い出を周りの人に知られて苦しむようなことはありません。摂理にそった新たな決意を持って出発していきましょう。私たちは、地上人生で『シルバーバーチの霊訓』という最高の教えを手にし、実践の努力を積み重ねています。スピリチュアリズム人生を歩む中で得られることは、どんな些細なことも全部、皆さんの潜在意識の中に記憶されていきます。死後、地上生活を振り返って「失敗や挫折をしながらも、真理にそう努力を続けてきて本当によかった」「いくつもの苦難があったけれど、真理にしがみついて乗り越えてきて本当によかった」と今回の地上人生がどれほどの価値があったかを実感するようになります。人のために役に立つ人生を歩もうと努力していることは、皆さんの魂を確実に成長させていきます。

これまで人類は、死は最大の悲劇であり恐怖だと思ってきましたが、そうした考え方は間違っていたのです。人間が死によって失うものは、肉体と肉体本能という物質的要素です。神の分霊として創造された人間は、永遠に存在し続けるのです。“霊”“霊の心”“霊体”は、死んでもなくなることはありません。シルバーバーチによって示された「人間観」は、長い間“霊的無知”によって死の恐怖に怯え続けてきた人間にとって、真の希望の光となるものです。これからは霊的無知の暗闇で苦しんでいる人々に、真理を手渡していくのです。

❒ 5月 読書会の感想

地上人生を歩むということは、“霊の心”と“肉の心”のせめぎ合いである以上、常に葛藤が伴うことだと思います。地上にいる間は、霊的意識100%で生きていくことはできませんが、本能的、物質的に傾きすぎた時に感じる感覚(怠惰な感じ・惰性的感じ・罪悪感)をセンサーとして、自分を修正していきたいと思います。

本日の学習で一番心に残ったのは、「霊的意識の一部分しか自覚できていない」ということです。潜在意識が自覚できるのは死後となります。その時までに利他愛の貯金がどれだけできるでしょうか。シルバーバーチを何度も読んで分かってきていると思ったのに、死後の生き方までについては、漠然としか考えていなかったことに気づきました。「利他愛あふれる人になりたいな」ではなく、「利他愛を意識した時を過ごす」ことを実行してみようと決めました。今までの情けない失敗を挽回できるほどの「利他愛のある行動」を積み重ねていきたいです。

今回の学習内容は、私が一番疑問に思っていたことについての回答でした。この考え方で、すべてが納得できますし、“霊主肉従”の真の意味も理解できました。シルバーバーチを知って「人間は永遠に死なない」ことを理解しても、私の心はずっと死を恐れていました。今はそれが肉の心の恐れなのだと分かりました。この物質界で生きる限り、肉の心をなくすことはできません。しかし“霊主肉従”の生き方を実践することが、利他性の獲得に繋がる道だと思います。今日からこの事をしっかりと意識して日々を過ごそうと思います。

潜在意識には前世を含め、自分の人生の色々な情報(善悪意識など)が詰まっているとわかりました。この残りの人生でその意識をより良きものとするため、今からでも少しでも多くの利他的行為に心掛け、潜在意識の浄化に努めていくことが重要であると改めて感じました。

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