今月は「救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」の後半、「霊界が霊的真理を地上に降ろすまでのプロセス」と「霊的真理から救いに至る自力救済のプロセス」の二項目を学びました。ここでは特に「霊的真理から救いに至る自力救済のプロセス」ついて、日常生活での実践内容を取り上げます。
学習内容
「救済の観点から見たスピリチュアリズムの全体像」の後半
・ 霊界が霊的真理を地上に降ろすまでのプロセス
・ 霊的真理から救いに至る自力救済のプロセス
<スピリチュアリズムは霊的真理による自力救済主義>
イエスの教え、思想である『シルバーバーチの霊訓』は、イエス率いる霊界の高級霊団が、総力を結集して地上へ降ろした霊的真理です。それは人類を真の救いへと導く唯一のバイブルです。イエスは「シルバーバーチの霊訓」を手にした一人ひとりが、日常生活の中で真理を実践し、霊的成長という「真の救い」を手に入れてほしいと願っています。
神に奇跡を求めて祈っても、霊能者の霊能力に頼っても本当の救いを手にすることはできません。真理を手に自分で自分を救うのが、スピリチュアリズムの生き方です。それは万人が神の前に平等であることを意味しています。
シルバーバーチの言葉
各自が自分の運命の裁決者なのです。自分の未来を自分で形成していくのです。神性を発揮するか否かは、あなた方が選択することです。代わって選択してあげようにもできないのです。向上進化は自分が自覚しない限り、側から促進してあげることはできません。
シルバーバーチの霊訓1 P126/4
<シルバーバーチが繰り返し述べている霊的成長のための実践項目とは>
『シルバーバーチの霊訓』を手にしたスピリチュアリストがまず取り組むべきことは、霊的真理の全体を正しく理解することです。その上で真理の実践へと歩みを進めていきます。その実践内容は以下の4つです
① 霊主肉従の努力(成長のための大前提)物を優先した生き方から、霊中心の生き方へ
シルバーバーチの言葉
人間には霊がある、あるいは魂があると信じている人でも、実在は肉体があって霊はその付属物であるかのように理解している人がいます。本当は霊が主体であり肉体が従属物なのです。つまり真のあなたは霊なのです。生命そのものであり、神性を有し、永遠なる存在なのです。
シルバーバーチの霊訓1 P33/9
② 利他愛の実践(周りの人や動植物を愛していく)
③ 利他愛の実践(真理を時期の来た人に伝える)
イエスの教えである『シルバーバーチの霊訓』は、人間を幸福に導く唯一のバイブルです。その幸せ(救い)は、私たちがいずれおもむく死後の世界で唯一通用する最高の宝です。真理の普及は、イエスの本当の教えである『シルバーバーチの霊訓』の価値を知っている、スピリチュアリストにしかできない利他愛の行為です。
④ 苦しみの甘受
苦しみがなくなることを願って信仰に入る人が多いのですが、シルバーバーチは、「苦しみは、人の霊的成長にとってなくてはならないもの」と述べています。スピリチュアリズムを知って霊的人生を歩み出しても、必要な苦しみは向こうからやってきます。真理の理解が及ばず苦しい時には、「神がすべてよきように計らってくださる」という、神と神の摂理への絶対信頼(正しい信仰心)を持つのです。必要な苦しみから逃げたり卑屈になったりせず苦難を堂々と受け止め乗り越えた時、一つのカルマが清算され、前よりも心が深くなり霊的に成長しているのです。
運命の十字路にさしかかるごとに右か左かの選択を迫られます。つまり苦難に厳然と立ち向かうか、それとも回避するかの選択を迫られるわけですが、その判断はあなたの自由意思に任されています。― 地上人生という巡礼の旅において、内在する神性を開発するためのチャンスはあらかじめ用意されております。そのチャンスを前にして積極姿勢を取るか、滅私の態度に出るか自己中心の態度に出るかは、あなた自身の判断によって決まるということです。地上生活はその選択の連続と言ってもよいでしょう。選択とその結果、つまり作用と反作用が人生を織りなして行くのであり、同時にまた、寿命つきて霊界へ来た時に待ち受けている生活、新しい仕事に対する準備が十分にできているか否か、能力的に十分か不十分か、霊的に成熟しているか否か、といったこともそれによって決まります。
シルバーバーチの霊訓1 P54/1
霊的真理が「心霊現象」をはじめとして、ゆっくりと丁寧に降ろされたということを学びました。1848年のフォックス家事件がはじまりで、その時から170年以上もたっています。 シルバーバーチはすべて「原因と結果の摂理が存在している」と言っています。せっかくの霊的真理の伝わりがあまりにもゆっくりで先の大戦から60年以上たつのにまだ戦争がなくなりません。しかし以前の戦争の時よりも、今の方が人々の利他愛を感じられるニュースが多くなっていることを感じます。真理は理解しましたが、今はテレビに映る向こうの人々に祈ることしかできません。
先月に引き続きスピリチュアリズムの全体像を学びました。土台となるのが「霊的真理の正しい理解」であり、その上で「霊的真理の正しい実践」が求められています。「地上で肉体をまとい実践していくことが霊を進化させる」ということを学びました